<概要> |
魔族の血を引く「半魔人」の主人公は、人間族の暴力と侵略により両親を失った。
人間族に反旗を翻した主人公は、メンフィル王国国王の座を手に入れた。
それから4年後、和平交渉に臨んだ主人公は無実の罪を着せられ、近隣諸国と敵対することになる。
後に「幻燐戦争」と呼ばれる戦いが幕を開ける。 |
<シナリオ> |
9 |
前作『幻燐の姫将軍』の最後に王になった主人公が、王として近隣諸国と戦っていくSLRPGです。
国内外で多くの感情が交差する様を、時にシリアス、時にギャグテイストに描いていきます。
ゲームシステムは週単位に進んでいく時間の中で、通常戦闘やキャライベントをこなしつつ、決められた週が経過すると強制的に重要拠点へ出撃するイベントが始まる。
1つの国を制覇すると次にどこを攻めるかを決めていく、というスタイルになっています。
基本的なシナリオは、東の端にある自国から西の端にあるカルッシャ王国を目指します。
その中で人と魔で揺れ動く主人公の心がどちらに傾いたかによって、大まかなEDが決まっていくというもの。
どこを攻めるか決められる自由度、複雑に絡み合う各国の思惑、戦闘の緊迫感と、見所満載の内容です。
各キャライベントでは、シリアスあり、ギャグありの内容。
イベント数も多く、こちらも十分満足できる出来でした。
ラストは、道徳的な行為をし続けてハッピーエンドで終わるロウエンド。
背徳的な行為をし続けて魔王として君臨するカオスエンド。
そして、悲しみを乗り越えつつ一つの結末を迎える個別エンドに分かれます。
どれもそれぞれ特徴のあるいいラストだったと思います。 |
<キャラ> |
1 |
イリーナ・マーシルン CV:大波こなみ |
元カルッシャ王国第三王女で、現在はメンフィル王妃。
穏やかながら、芯の強い女性。
今作ではあまり目立たない気が…。
もう妻になってますので、恋愛面もそれほどありません。
味方を巻き込まないマップ兵器持ちですが、如何せん育ちづらいです。私は放置でした。
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ファーミシルス CV:春日アン |
メンフィル軍大将軍。
プライドが高く好戦的で、頭の回転も速い。
主人公の右腕として活躍してくれます。
最も頼りにしてます。
飛行ユニットなので行動力があり、マップ兵器も強力。
最初から最後まで主力でした。
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ペテレーネ CV:春日アン |
リウイの身辺の世話をする修道女。
おとなしく、健気な娘。
前作と比べ明るくなり、意見もしっかり言うように。
それでも健気に尽くしてくれるのは変わりません。
序盤から中盤までは、貴重な回復役として活躍します。
それ以降は行動力の低さもあり、使いづらくなりますが、最後までレギュラーでした。
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カーリアン CV:青山ゆかり |
主人公と姉弟同然に育った闇剣士。
勝手気ままな性格だが、困ったときには助けてくれる優しい一面も。
前作で想い破れて姿を消した彼女でしたが、再びの登場です。
が、今作は主人公とのイベントはかなり少なく、ミオとの方が多いくらいです。
前作の流れからすればしょうがないかもですが…。
近距離の主力として力を発揮しますが、防御が低く最後まで歩行なので、終盤は影が薄くなりがち。
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ティナ・パリエ CV:ダイナマイト亜美 |
癒しの女神イーリュンを信仰する修道女。
深い慈悲の心を持つ少女。
主人公の心の支えとしてなくてはならない存在に。
たまにある恥ずかしがるシーンが可愛いです。
範囲回復魔法は便利すぎ。
彼女がいない戦闘は考えられません。
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シルフィア・ルーハンス CV:青山ゆかり |
神格位を持つ聖騎士。
200年以上も国を守っている為か、非常に落ち着いた性格。
彼女も主人公の腹心として頼れる存在です。
遠征中は国を守っているため、出番が少ない…。
終盤から戦闘に登場します。
神格持ちということもあり、反則的な強さ。
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リネア・エーアスト CV:渋谷ひな |
メンフィル軍近衛騎士団副団長。
直情的で融通が利かない。
常に戦闘に参加しているので、出番大目です。
しかし、彼女も主人公とのイベントよりはブラム関係のほうが多いような気がします。
序盤はともかく、中盤以降は盾として使えます。
主力の一人として活躍してくれました。
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リスティ CV:大波こなみ |
のんびりとした睡魔族の娘。
おっとりとした癒し系。
マイペースで子供っぽい娘です。
防御が弱く、攻撃力もあまりないので使いづらいです。
お気に入りキャラなので頑張って育てましたが、中盤で断念。
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レアイナ・キース CV:紫苑みやび |
国のトップに相当するレスペレント都市国家長を務める女性。
気が強く、頭の回転も速い。
最初に戦うキャラです。
抜け目なく常に最善の道を探す、賢くかっこいい人です。
範囲魔法持ちで成長も早いキャラ。
やや防御に難ありですが、最後までレギュラーでした。
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シーマ・カルネーノ CV:三島由紀 |
娼婦として生計を立てる元傭兵。
寡黙に仕事をこなすかっこいい人。
物静かな女性ですが、芯はしっかりとした強い女性です。
長距離攻撃が出来る上に強力で、防御力もある。
主力の一人です。
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リシェル・フルート CV:伊藤瞳子 |
レスペレント都市国家群ラクの街の警備隊長。
まじめで正義感が強い。
優秀には違いないのですが、影が薄くなりがち。
強力な長距離範囲攻撃を使えますが、中盤までは機動力がなく使いづらいです。
私は序盤であきらめました。
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ラピス・サウリン CV:逢川奈々 |
セルノ王国の王女。
優しく落ち着いた女性。
主人公を最初から認めている数少ない人です。
おっとりとした女性ですが、時々お茶目な一面も。
遠近両方使えるバランスのいいキャラです。
防御の弱さは終盤気になったところですが、十分レギュラーとしてやってくれました。
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リン・ファラ=バルジアーナ CV:岩泉まい |
バルジア王国王女。
嫌悪系ツンデレ。
ラピスに対抗意識を持って頑張ってはいますが、幼さく直情的なためあんまり萌えずでした。
育てるとそれなりに使えますが、序盤がキツすぎ。
早々にベンチ入りでした。
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ティファーナ・ルクセンベール CV:神崎ちひろ |
カルッシャの保護領ミレティアの領主。
国家としての独立を夢見て一途に頑張る。
最も純粋な恋愛イベントがあるキャラです。
純粋さが可愛く、民のために頑張る姿がかっこいいです。
攻撃力、防御力、機動力全て揃ったキャラ。
魔法防御が弱く放っておくとピンチになりますが、最後までレギュラーでした。
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エスカーナ CV:ダイナマイト亜美 |
元傭兵の魔術師。
見た目も中身も幼いが、300年以上生きている。
マイペースでトラブルを起こすことも。
能力はレアイナとほぼ同等。
私は好みで彼女がベンチでした。
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セリエル・イオテール CV:蓮香 |
スリージ王国の王女。
幼く純粋なお嬢様。
数少ない妹系キャラです。
成長すれば長距離攻撃できるようになり、十分レギュラークラスになります。
が、そこまで育てるにはかなりの愛が必要。私は断念…。
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リオーネ・ナクラ CV:金松由花 |
カルッシャ同盟国フレスラント王国の王女。
カルッシャ王国王女エクリアに崇拝し、主人公を毛嫌いしている。
ある意味、裏メインヒロインです。
シリアス風の重要なイベントがたくさんあります。
遠近どちらにも高い攻撃力を持ちます。
もちろん、最後まで主力です。
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ラージャ・レネーテ CV:富樫ケイ |
盗賊の娘。
ボーイッシュでサバサバした性格。
イベントでもさっぱりとした印象です。
アイテム回収係。
成長させれば活躍してくれますが、私はあくまで戦闘はオマケ感覚でした。
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ニーナ・クオパス CV:本田みか |
クラナ王国の民が崇める預言者。
正確な予言をするため戦争に利用されますが、本人は好戦的ではなく物静かな女性。
おとなしいですが、意見はしっかり言ってきます。
それくらい自分がしっかりしてるほうがいいですね。
超強力な魔法を持つキャラですが、物理防御の低さはともかく行動力の低さはネックです。
それでも、十分レギュラーとして頑張ってくれました。
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フェイエ・ルート CV:はるかめぐみ |
ティルニーノエルフ族の女王。
400年以上生きている物腰柔らかな人。
終盤登場の上、キャラも戦闘スタイルも結構他キャラに被ってるため、いまいち影が薄いです。
使えなくはないですが、間接攻撃、回復役共にいるため微妙。
残念ながらベンチでした。
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ディアーネ CV:萌木唯 |
グルーノ魔族国を率いる魔神。
戦いと快楽を愛する残忍な魔族。
カオスルートのメインヒロインです。
凶悪な性格と裏腹に、声と顔がロリっぽくていいです。
ほとんど弱点が見えない最強キャラです。
カオスルートなら彼女中心の編成です。
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サブキャラ |
個性豊かなキャラが多くいます。
注目はエクリアとケルヴァン。
同じように裏で暗躍しているキャラですが、カルッシャ王国王女として目的がしっかりしているエクリアは考えが理解でき、ラスボスながら好きなキャラです。
一方のケルヴァンは自らの欲望のままに動く、やなキャラ。
こちらも印象深いという意味ではいいキャラなのでしょう。 |
<主人公> |
9 |
王としての役目を全うするかっこいい主人公。
国や仲間を想い頑張る姿、自らの問題に悩みつつも行動する姿、魔としての行き方を全うしようとする姿。
どれをとってもかっこいいです。
若干、コメディに弱いかなという印象ですが、そういうキャラなのでしょうがないです。 |
<絵> |
8 |
綺麗ではありますが、濃い絵です。
若干、人を選ぶ気がします。
それ以外は丁寧でもありますし、ほぼ文句ない出来です。
CGは176枚。
かなり多いです。 |
<音楽> |
9 |
OPは壮大な曲。
アニメーションと合わせるとかなりのかっこよさです。
BGMも雰囲気を壊さない、いい曲が多かったです。 |
<システム> |
8 |
基本的な機能は確保されてます。
スキップやオートがし辛かったり、環境設定画面が見づらかったりと、やや不満は残りました。
戦闘システムはほぼ文句なし。
こちらは後述します。
セーブ箇所は100箇所。
戦闘中は各ラウンド終了時しか出来ませんが、それ以外はいつでも出来ます。
セーブ日時の他、シナリオORマップ名とシーン画像、経過週とメッセージの一部が保存されます。 |
<総合> |
88 |
SLRPGとしてはほぼ完璧。
行動力や特殊能力等もあり、とても戦略性が高いです。
アイテムやマップのボリュームもあり、引継ぎもあるため、周回プレイも出来ます。
ひとつ気になったのは画面を移動するとき。
出来ればホイールで動かしたかったです。
まあ、たいした問題ではありませんけどね。
(以下ネタバレ)
ロウルートで墓が出てきたとき、てっきり死んだと思いました。
あの流れからしたら死なないのはどうかな〜と思ったりも。
いやまあ、死んだらハッピーエンドは無理なんですけどね。
(ネタバレおわり) |
<お気に入りキャラ> |
ディアーネ
カオスルートの活き活きとした彼女もいいですが、ロウエンドの城でのエピローグが可愛かったです。 |