遥かに仰ぎ、麗しの

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総合 シナリオ キャラ 主人公 音楽 システム
80 8 8 8 8 8 8


発売日
2006/11/24
ジャンル
AVG
メディア
DVD-ROM(約3.7GB)
シナリオ
丸谷秀人、健速
原画
藤原々々
音声
主人公以外フルボイス
OP、ED:ゆうか
CG枚数
83枚
セーブ数
99箇所+クイックセーブ1箇所
システム
クイックセーブ・ロード、全画面表示、バックログ、メッセージスキップ、オートモード


<概要>
お嬢様学校である凰華女学院分校に、新任教師として赴任することとなった主人公。
そこに通う学院生たちは皆、何らかの問題を抱えていた。
自身も心に傷を持つ主人公と学院生たちとの物語が今始まる…。
<シナリオ>
8
教師として学院生との交流を描く物語です。
コミカルな掛け合いも多く見られますが、ストーリーが進むにつれて重い話になっていきます。

シナリオライターが二人で、それぞれ本校系、分校系を担当していますが、まったく話し合いをしていないかのようで、整合性やキャラの性格等は二の次になっています。


構成は話数形式。
11〜13話ぐらいで、第一話で本校、分校の選択をした後はほとんど共通ルートもなく個別に入っていきます。

本校ルートは見事な出来。
テンポもよく読みやすいです。
掛け合いも面白く、シリアスな場面では思わず引き込まれる展開となっています。
ラストも綺麗に纏められていて、気持ちのいいハッピーエンドでした。

分校ルートはスケールダウン。
細かな設定や無駄に多いキャラなどが出てくるんですが、その説明に時間がかかる上にほとんど活かせていませんでした。
ダラダラとした展開が続いたと思えば、肝心のシーンはあっさりと終わったりと、ちょっと疑問が残るシナリオでした。

本校9、分校7の割合で8点と付けました。
<キャラ>
8
風祭みやび(かざまつりみやび) CV:北都南
学院の理事長代理。
本校系キャラ。

頑固でわがままな性格のため、あまり学院生によく思われていません。
最初はツンツンしていますが、個別ルートでは徐々にトゲが取れてきてデレていきます。

彼女のルートではリーダさんの出番も多く、みやび・リーダルートと言ってもいいでしょう。

鷹月殿子(たかつきとのこ) CV:遠山枝里子
無口な不思議系。
本校系キャラ。

成績優秀ですが放浪癖があり、授業を受けないこともしばしば。
落ち着いていて、やや達観しているように見えます。

個別ルートでは徐々に甘えてくる彼女が可愛かったです。

八乙女梓乃(やおとめしの) CV:佐本二厘
おとなしく、対人恐怖症な娘。
本校系キャラ。

親友である殿子と常に一緒にいます。
個別では彼女視点の描写が多く、徐々に変化していく心理状態が分かりやすいです。
その為、一番感情移入しやすいのではないでしょうか。

仁礼栖香(にれすみか) CV:井村屋ほのか
成績優秀、スポーツ万能、品行方正な完璧キャラ。
分校系。

几帳面で堅物な彼女ですが、個別に入るとものすごいデレっぷりです。
家柄に縛られ悩みつつも、徐々に溺れていく姿はよかったですね。

相沢美綺(あいざわみさき) CV:安玖深音
新聞部に所属する好奇心旺盛な娘。
分校系キャラ。

奔放快活で元気な性格の為友人は多いが、トラブルメーカーにもなりがちです。
他キャラルートに一番出番があるキャラでもあります。

お嬢様といった雰囲気もそれほどなく、普通の明るい学園恋愛といった感じです。

榛葉邑那(はしばゆうな) CV:風華
落ち着いた柔らかい物腰のお姉さんキャラ。
分校系。

他キャラルートで威力を発揮するキャラです。
的確なアドバイスをしてくれたり、癒しの空間を作ってくれたり…。

個別では他キャラルートの伏線回収が主な役割?でしょうか。

サブキャラ
何でサブキャラなの…というキャラがいっぱい。
鏡花も奏も好きですが、リーダさんが可愛いです。
いつもニコニコしているかと思えば、みやびのために怒ったり、主人公のフリに鮮やかに切り返したり、お茶目な一面もあったり。
<主人公>
8
しっかりして気も利く頼れる主人公と、口ばっかりで何もできないヘタレ主人公。
本校と分校で二人の主人公がいると思ったほうがいいです。
本校ではメイドさんもパーティーに参加させるなど、細かな気の使い方がかっこよかったです。
一方、分校はほとんどいいところが見つからず…。
本校9、分校6で8点と付けました。
<絵>
8
やわらかく可愛らしい絵です。
綺麗に仕上がってますが、CGをアップにする演出ではさすがに粗が目立ってしまいます。
仕方ないとは思いますけどね…。
デフォルメCGがお気に入りです。

CGは83枚。
ボリュームと比べるとやや少なめです。
<音楽>
8
OPは落ち着いた曲。
荘厳な雰囲気になる1曲です。

EDも落ち着いた曲。
こちらはラストの雰囲気にもよくあっていると思います。
<システム>
8
基本的機能はそろっている、極めて普通のシステムです。
それほど不満に思うこともない、無難なものだと思います。

セーブ数は99箇所+クイックセーブ1箇所。
セーブ日時の他、各話タイトル、シーン画像が保存されます。
数的には十分ではないかと。
<総合>
8
一つのタイトルに二つのゲームがある。といった印象です。
それが同程度の完成度なら別にいいですが、一方がすばらしく他方が微妙なので困ります。

もう一つ…、ヒロイン選びが納得できない!
お気に入りキャラTOP4の内3人が攻略不可なのはホントにショックでした。

総合採点は本校88点、分校72点で80点ということになりました。
(以下ネタバレ)
本校主人公のかっこよさは前述の通りですが、その中でもお気に入りシーンは、梓乃のラスト。
主人公「君の犬なのかい?」
梓乃「この犬はわたくしの犬なんです」
の一年越しの答えの部分です。
こういう、忘れた頃に昔の行動をやり直すというのは、個人的にツボです。

(ネタバレおわり)
<お気に入りキャラ>
リーリア・イリーニチナ・メジューエワ
金髪のメイドさん。可愛すぎです。
「帰れこの馬鹿ー♪」←お気に入りセリフ
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