<概要> |
主人公は、世界を救うようなヒーローに憧れる、夢見がちでちょっとスケベな学生。
ある日、彼は魔法を使ってドラゴンと戦う一人の少女を目にする。
その戦いの最中、ハプニングで少女の魔力を奪ってしまった彼に、少女は共に魔物退治をしてくれるよう要請する。
こうして、彼らの冒険活劇は幕を開けたのだった。 |
<シナリオ> |
7 |
ひょうんなことから魔力を手に入れた主人公が、仲間を集めながら魔物と戦い、魔女界を救う…という物語です。
炎雷水、小魔法大魔法などといったカードを組み合わせて相手を撃退する、カードバトルが最大の特徴です。
基本構成は前半の学園編と後半の魔女編となっています。
また、1周目だけではバッドエンド風のラストになってしまい、2周3周と進めるにつれて、話がより深くなっていきます。
前半は学園生活を描いたコメディタッチのストーリーです。
ギャグやパロディを盛り込んだドタバタな日々を、高いテンションで繰り広げていきます。
主人公を含めボケが多いので、収拾がつかなくなる事態になることが多いですね…。
後半は一転、魔女界に伝わるお伽噺をテーマに、シリアス展開になります。
今までボケボケだったヒロインが、急に残酷になって敵を八つ裂き…といった鬱展開もあります。というか、結構頻繁です。
前半のノリでいると、ついて行けずに引いてしまうという事態になりかねません。
ストーリーの合間に入るカードバトル。
敵の攻撃パターンを読んで、こちらの攻撃手段を決める単純なものですが、派手な演出も手伝ってなかなかいい仕上がりです。
全ヒットを狙うか、確実なヒットを狙うかといった自分なりの戦術を考えるなどの奥深さもあり、ハイスコアを狙えるやりこみ要素もあります。
なかなか面白く、このミニゲームは私の評価にかなり影響したと思います。
誤字脱字はほとんど気になりません。 |
<キャラ> |
7 |
クルル CV:大波こなみ |
魔女界からやってきた光のプリンセス。
天真爛漫で天然なメインヒロインです。
元々の実力はあるものの主人公に魔力を奪われた為、簡単な魔法すら失敗してしまう状態に。
基本、テンション高くボケをかまします。
魔女界には男がいない為、男女関係に疎く、徐々にそういうことを知って照れたりする姿は可愛らしいです。
基本的には、彼女を中心に展開します。
残念ながら、私は天然が苦手です…。
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雀宮林檎(すずみやりんご) CV:朝宮咲 |
主人公と同じクラスで幼馴染。
家事が得意でスポーツも万能、明るくちょっと口が悪い子。
素直になれない型のツンデレです。
唯一のツッコミ役として獅子奮迅の活躍をしますが、如何せん相手が悪く、更に数が多いとあってボケペースに引っ張られてます。
前半はヒロインとして十分な存在感ですが、後半になると完全にサブキャラになってしまいます。
一応ルートもありますが、ボリューム的にもサブの域を脱してない気がします。残念です。
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春日かれん(かすがかれん) CV:北都南 |
主人公のクラスの転校生。
クールで一歩引いている感じがします。
こちらもツッコミ型ですが、感情表現が乏しく、積極性もあまり無いのであまり頑張ってくれません。
ここというときの鋭いツッコミはなかなかすばらしいものでした。
前半はヒロインの一人ですが、後半はサブキャラ。
更に林檎とは違い、専用ルートもありません。
オマケシナリオで我慢しろということでしょうか。う〜ん…。
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委員長(いいんちょう) CV:手塚まき |
委員長。ではない。
周りから委員長と呼ばれていますが、委員長ではありません。
もう一人のメインヒロイン。
まじめで口うるさい、キャラ的には完全に委員長。
ですが、どこか抜けてるというか、ずれている為、ボケもツッコミもいじられキャラも引き受けるオールラウンダーに。
本編でも、一番キャラが変わった人です。
私は、変わった後のほうが好きでしたが…。 |
サブキャラ |
個性的なキャラが多いです。
セシリアとメイヴィスという頼もしい大人の女性に、リリアン先生のボケっぷり。
正直、彼女たちがヒロインでもいいな〜と思うことも。
その他、使い魔たちもいい味出してます。 |
<主人公> |
7 |
英雄馬鹿。
事あるたびにヒーロー、ヒーロー言うのは、正直私にはアツすぎます。
ですが、多少バカというところを除けば、行動力があり、根性もあり、悩んだ末に道を見つける力も持っているいい主人公です。
あのノリについて行ければ、とても共感できるいい主人公なのでしょう。 |
<絵> |
8 |
可愛らしいです。
ややロリ系かなと思ってましたが、そういうシーンでは意外とエロくてびっくりです。
戦闘シーンを始め、派手なエフェクトによる演出はとてもよかったです。
CGは差分を除くと76枚。
シナリオのボリュームに比べると、少ない気がします。 |
<音楽> |
7 |
OPはアップテンポナンバー。
第一印象はギャルゲーのOPって感じだな〜、でした。
いや、悪くはないですよ。
シナリオによっては、最終話に別のOPが流れます。
こちらはバラード。
私としては、こちらの方が印象に残っています。 |
<システム> |
6 |
基本的な機能はすべてあります。
しかし、ボリューム、スピード調整が全て5段階なのはちょっと不便でした。
セーブ箇所は72箇所+クイックセーブ1箇所。
戦闘シーンではセーブできません。
セーブデータはセーブ日時の他、シーン画像とシナリオタイトル、話数が保存されます。
シーン画像は圧縮のしすぎでよく見えません…。
数的には十分だと思います。 |
<総合> |
70 |
前半は高いテンションでひたすらボケ。
後半は残虐描写もふんだんに使用したシリアス。
このノリについて行けないと無理。という感じです。
逆に言えば、そこを乗り越えられるなら十分に楽しめる作品だと思います。
各キャラの個性も十分描かれていますし、テンポもよく、読みやすいです。
前後半で対照的なので、全てがよかったと思える人は少ないかなとは思います。
(以下ネタバレ)
母を殺すヒロイン、命乞いする元担任を殺すもう一人のヒロイン、ヒロインを殺す主人公。
予想を遥かに上回る鬱展開でした。
いや、鬱展開は別にいいですが、伏線も心理描写もろくに無くあの展開はさすがにどうなのと思いました。
私はシリアス展開は好きなので、もう少しじっくり描いてくれれば、違う評価になったかもと思います。
(ネタバレおわり) |
<お気に入りキャラ> |
雀宮林檎
なんだかんだでやっぱりツンデレ好きですね。 |