<概要> |
主人公はその行動力ゆえ「台風」と呼ばれる問題児。
問題行動から学園を追放された主人公は、地元の学園に転入する。
しかし、転入先は行事さえ無い退屈な学園だった…。 |
<シナリオ> |
7 |
退屈な学園に転入してきた主人公が、「仲間と共に学園を楽しくしよう!」と頑張るドタバタ学園コメディです。
全体的にテンポが良く、難しい表現や展開もないので読みやすいです。
シナリオの長さもそれほどないので、とっつきやすいかと思います。
逆に言えば展開が分かりやすく飽きやすいということですが。
キャラの掛け合いの中でのギャグがほぼ下ネタなのはどうにかならないのかと。
いや、エロゲで下ネタ云々言うのもどうかと思いますが…。
たまになら全然いいんですが、ギャグのほとんどがそれなのは勘弁して欲しかったです。
しかもあまり面白くないし…。
シナリオの展開や理論に矛盾が多々あったことは残念に思います。
立ちはだかる難関やその解決が、おかしな展開だったりご都合主義だったりということがよくありました。
もうひとつ捻ってくれれば納得できたのにって展開が多かったです。
全体的に話が小さいですね。
伏線張っていたゆかりや大人たちの過去話や出てくる問題のスケールが小さくて淡白だったなと思います。
一番ガッカリしたのが学園祭の描写。
あれだけ開催までいろいろあったのに、学園祭の描写が短くてガッカリしました。
キャラは「楽しかったね」と言ってても、プレイヤーには伝わらないのではないかと。
そういうところも含めて淡白な印象でした。 |
<キャラ> |
8 |
バランスの取れたキャラ配置だと思います。
ツンデレ、ドジっ娘、お姉さん。
いろんな属性がバランスよく描写されていました。
私的には加代ちゃん先生を攻略したかったなと。
おっとり系で可愛かったです。
あと、ハルが意外とよかった。
開始時は一番微妙なキャラだったんですが、終了時にはかなり好きなキャラになりました。
無駄に高スペックです。
ヤスの存在意義はまったく理解できませんでした。
いじられキャラなんでしょうけど、下ネタばかりで見せ場もまったく無いです。
なぜ主人公がこいつを学園に呼んだのか疑問。 |
<主人公> |
7 |
行動力はあるがそれ以外は持ってない主人公。
ポジティブで行動力があるのはいいですが、実行力や判断力がないので子供のワガママって感じが否めません。
作品中では台風と言われてますが、せいぜい点火用のマッチって感じです。
それと、恋愛鈍感キャラはもういいよと…。 |
<絵> |
8 |
ねこにゃん氏の絵ということで相変わらず可愛らしいです。
立ち絵、CG共に丁寧で完成度が高くさすがの一言です。
ですが、CG枚数62枚はさすがに少なすぎではないかと。
シナリオがそれほど長くありませんので仕方ないのかもしれませんが、それでももう少し欲しかったです。 |
<音楽> |
7 |
ボーカル曲、BGMとも悪くありません。
が、なにが良かったかと聞かれるとそれほど印象に残った曲もありませんでした。
OP、ED共にアップテンポな元気の出る曲です。
作品の雰囲気にマッチしていたと思います。 |
<システム> |
10 |
戯画のシステムはさすがにすばらしいです。
必要機能はもちろん、選択肢スキップやフォント・ウインドウカスタム、システムボイス等々の機能満載です。
システム画面も見やすくほとんど文句ないのですが、一つだけ。
オートポインタがあれば完璧でした。 |
<総合> |
74 |
全体的にバランスはいいですが小さくまとまってしまった作品です。
シナリオ部分で酷評しましたが、悪くはなかったと思います。
ただ、戯画ブランドの過去作「この青空に約束を−」と設定、雰囲気、キャラ、システム等がとても似ている為どうしても比べてしまいました。
ですので、もし「この青空に約束を−」やっていないのなら、プラス10点ぐらいはあるかもしれません。
攻略順で「涼→ゆかり」は必須です。
それ以外は任意でいいかと。
(以下ネタバレ)
学園祭やるってだけでアレだけ反対したのに、「できちゃった」は好意的なのはなんで?
普通どっちか辞めなきゃいけないと思いますが…。
それと、主人公と奈都希が同い年っておかしいですよね。
主人公の母親が姉で学生時代に妊娠したのに、なぜ妹の娘が同い年なんでしょうね。
(ネタバレおわり) |
<お気に入りキャラ> |
深咲涼
クールなキャラはそんなに好きではないのですが、彼女は第一印象がとてもよかったです。
その後もクールの中に時々出る茶目っ気と照れが可愛かった。
「だーれだっ」 |