<概要> |
主人公は学園に通う傍ら、暴力団である養父のビジネスを手伝っていた。
そんなある日、学園に少女が転校してくる。
彼女は犯罪や凶悪事件を裏で操る「魔王」を追ってきたという。
成り行きで少女と共に魔王を追う主人公だったが…。 |
<シナリオ> |
9 |
「車輪の国、向日葵の少女」と同じヒューマンドラマにミステリ要素を加えたシナリオです。
章ごとに分かれており、その章のメインヒロインを攻略するかどうかでルートに入るか次の章に進むかを選択するシステムになっています。
魔王との推理対決というミステリ要素がメインですが、正直微妙です。
一つ一つのトリックが結構単純で、幼稚な印象を受けました。
心情変化や人間関係の表現はさすがでしたが、ミステリを書くのはまた別なんだな〜と気付かされます。
他にも伏線回収ミスや矛盾点などがちらほら見えたのも残念です。
魔王の正体なんかは伏線張りすぎで逆に気付くよと…。
とはいえ、日常のコメディタッチな部分はテンポも良く秀逸。
特にハルのボケと主人公のツッコミはかなり好きです。
あと、部活とかね。
全体の印象としては、ハルルート以外はオマケでは?という印象。
唐突な展開だったり、魔王が無視されてたりと残念なルートが多かったです。 |
<キャラ> |
9 |
結構好きなキャラ多かったです。
ハルはもちろんいいキャラでしたが、ギャップが良かったのは花音。
最初はわがままスポーツ馬鹿かと思っていましたが、ルート入ってからの黒さがかっこよかった。
逆に水羽はいいツンデレだとテンション上がってたんですが、物語が進むにつれてただのダメ女っぷりが表面化して少し残念でした。
サブキャラの魅力は高かったです。
栄一やユキはいい味出してるし、親父はかっこいいし。 |
<主人公> |
8 |
見掛け倒しな主人公。
かなり出来るヤツっぽく登場しておきながら、基本何もしてません。
ハルや親父と比べて出来なさ過ぎだろと。
しかし、最終章では人が変わったかのように大活躍。
それまではダメ主人公として見てましたが、最終章で評価が2ランクほど上がりました。 |
<絵> |
9 |
レベル高い綺麗な絵です。
若干、荒さが見えるときもありましたが、基本的にはしっかりと描かれていると思います。
私はCGより立ち絵のほうが好きでした。
あと、デフォルメキャラ。
数は少なかったですが可愛かったです。
CG枚数は129枚。
やや多めでしょうか。 |
<音楽> |
10 |
BGM、ボーカル曲共にかなりいいです。
ボーカル曲はアップテンポなOP、バラードなEDと挿入歌、全てよかったです。
個人的には挿入歌が好き。
最終章のいちばん盛り上がるところで流れてくることもあり、鳥肌立ちました。
BGMもクラシックのアレンジバージョンが多く、雰囲気に合ってました。
こちらのお気に入りはワルキューレです。 |
<システム> |
9 |
こちらも高い完成度。
必要な機能は全てあります。
スタート画面のメニューが筆記体で見難いのは困りましたが。 |
<総合> |
86 |
シナリオ部分で悪いとこばっかり上げましたが、基本的には全ての部分でレベル高かったです。
特にハルルートから最終章は見事で、ここだけでかなり私的評価が上がりました。
ラストは泣きましたしね…。
攻略に関して、ハルは最後にプレイするべきだと思います。
というか、ハルやっちゃうと他のキャラできないでしょうね。
最後に、このゲームで印象に残った一言。
水羽「暴力より効率のいい指導なんてないわ!」
(以下ネタバレ)
最終章の面会シーンではかなりやばかったですが、泣かなかったんですよねー。
ですが、最後の対面シーンはさすがに反則だろと…。
ただ、できればその後をもう少し見たかったですね。
特に、ハルの演奏は入れて欲しかったです。残念。
(ネタバレおわり) |
<お気に入りキャラ> |
宇佐美ハル
ボケキャラ、シリアス、デレ状態。
いろいろな部分で萌えさせてもらいました。
親父と初対面したときがお気に入りです。
「びっくしたー!」
|