＜概要＞

自分の中の別の意識に悩みながらも、穏やかな学園生活を送っていた主人公。
しかしある日、学園が謎の集団に襲われる。
力の覚醒によって撃退したものの、学園ごと異世界へ飛ばされてしまった主人公たち。
元々の世界へ帰るために戦う決意をする主人公だが、やがて神々の争いへと巻き込まれていく…。

＜シナリオ＞

6

前作「永遠のアセリア」に続く永遠神剣物語第二章です。
私は前作はプレイしてないのですが、大丈夫と聞いてプレイしてみました。

シナリオは全体的に青臭いです。
「友情」「努力」「勝利」を表現したいようですが、シナリオが薄いので寒い感じになってしまってます。
私は熱いノリは嫌いではないので、もう少し深みがあったらアリだったんですけどね。

設定や伏線はたくさんあり、いろいろ考えられていると思いますが、テキスト上で表現しきれていません。
ほとんど説明無いのに知ってて当然みたいに出てくるので、スキップしてしまったのかとチェックしたことも。
前作をプレイしていればもう少し違ったのかもしれませんが…。
他にも矛盾点が多く、細々としたツッコミ所は満載です。
全ての展開がご都合主義の部分も含め、ガッカリとしか言いようがありません。

＜キャラ＞

7

個性が弱いというか結構キャラ被ってる気がします。
リーダー的立場だった先輩は途中からサレスやナーヤにポジション取られてるし。
キャラ描写が不十分なこともあり、その章のメイン以外は影が薄くなってしまってます。
素材はいいのにうまく調理できなかった感じですね。

＜主人公＞

7

誰にでも優しく鈍感な主人公。
前半はヘタレ、後半熱いが無鉄砲な主人公です。
強いんでしょうが、行動力や統率力はない気がします。
なんで彼がリーダー格なのか謎。
終盤は一応しっかりしてきたのでこの評価。
まあ、それでも感情論ばっかりで青臭さは否めないのですが。

＜絵＞

9

かなりレベル高いです。
特にバトルマップのグラフィックは秀逸。
毎回感嘆の声上げてました。
キャラも多少クセがありますが、秀麗でいいと思います。

CGは122枚。
シナリオパートの長さから言えば妥当ではないでしょうか。

＜音楽＞

9

ボーカル曲はEDが2曲、挿入歌1曲です。
ラストバトル時に入る挿入歌が一番のお気に入りですが、これは前作のOPらしいです。
BGMも良。
バトルパート、シナリオパート共に雰囲気に合ったものが多かったです。

＜システム＞

9

まず、バトルシステムから。
難易度は絶妙で、考えないとすぐ死にます。
SSランクを取ろうとするなら、全体的な戦略も含めてかなり考えないと難しい所は個人的に高評価です。
ただ、難易度が高いので対応できる戦術が限られ、自由度が落ちている気はします。
更に、終盤ナルカナ様参戦からバランスも崩れていきます…。

ADVシステムでも特に不満な点はありません。
若干スキップが遅い気はしますが、特に気にするほどでもないかと。

＜総合＞

74

一言で言えば残念。

いい素材が揃っていてSLGとしても良作だったのに、シナリオが全てをぶち壊した作品です。
おそらくSLGでなければ途中でギブしていたでしょう。
とはいえ、バトルパートはかなりいい出来なので、そこは十分評価してこの点数です。

（以下ネタバレ）
シナリオについてはツッコむのもアレなので割愛。
バトルパートでのナルカナ強すぎ。
ラスボスすら一人でって…。しかも彼女レベル上げすらしてないのに。
逆にナルカナルートのラスボスは強かった。
3回リトライしましたが、アレでダメならギブするところでした。あぶない。
（ネタバレおわり）

＜お気に入りキャラ＞

ユーフォリア
いや、可愛すぎでしょう…。
攻略キャラではないと知って涙目。