<概要> |
主人公が通う学園のグラウンドで遺跡が発見される。
主人公がその遺跡を安全な場所へ移動させようとすると、神様らしきものが目の前に現れて遺跡に封じられた「太転依」という生き物について語る。
その話を聞きそっとしておくことにした主人公だったが、誤って遺跡を壊してしまい「太転依」問題と対峙する羽目に…。 |
<シナリオ> |
8 |
危険な三強を倒しつつ、太転依との共存を図っていくというシナリオ。
とはいえ、三強があまり凶悪ではない為、緊迫感やスケールは結構小さいです。
攻略ヒロインによって話の順番は違うものの、基本的に同じ事件を解決していくので共通ルートが多くなってます。
まず気になったのがヒロインの最初の印象の悪さ。
アメリはきゃんきゃん喚くだけのわがまま娘ですし、美冬も人の話を聞かずに怒ってきますし。
ましろやゆみなにしても思い込みが激しかったり、自己否定が強かったりとマイナス要素が目に付きます。
よってキャラに愛着がわかず、ストーリー全体の印象の悪さにつながっているのはとても残念です。
シナリオはましろルートとそれ以外で出来に差があるかな〜と思います。
どちらもご都合主義が結構ありますが、ましろ編はすっきりと納得できる形で終わっていますし。
それ以外はツッコミ所が多すぎる内容に。
テキストはテンポが良くて読みやすく、掛け合いも面白いです。
それだけにましろルート以外のシナリオは残念ですね。 |
<キャラ> |
7 |
人の話を聞かず、突っ走るキャラばっかりです。
特にアメリのガッカリ感は私のエロゲ歴でも屈指です。
これ以上コメントするのも辛いので、「自己中」「暴力」「猪突猛進」などの言葉を元にご想像下さい。
あと、個人的にゆみなのテンション高いノリはサブキャラでこそ活きるのではと思います。
逆にサブキャラはいい味出してます。
ツンデレ応龍はかっこいいですし、鵺はこの作品一番の萌えキャラです。 |
<主人公> |
7 |
ボンクラの甲斐性無し主人公。
ヘタレ、鈍感、優柔不断と三拍子揃った正統派エロゲ主人公です。
何かあると一人で悩んでウジウジして、事態を更に悪化させてます。
やる時はやろうとする気概は持ってますが、結局何も出来ない悲しいヤツです。 |
<絵> |
10 |
文句なしの可愛い絵です。
キャラはもちろん、背景も丁寧に作られています。
立ち絵の差分も多く、演出も凝っていて見ていて楽しいです。
アイキャッチ時に出るCGがCG観賞に登録されないのでもったいないなと思いました。
CG枚数はカットイン含めて155枚。
シナリオの長さを考えると多いと思います。 |
<音楽> |
8 |
ボーカル曲はOP、EDの他、ヒロインが歌う挿入歌が1人1曲あります。
どれもしっかりと作られた良曲です。
個人的には美冬さんの歌がかっこよくて好きでした。
BGMはあまり印象に無いんですが、時折流れてくるモブ音声がリアル感を出していて良かったです。 |
<システム> |
8 |
機能的にはほぼ10を付けられる出来でした。
特に履歴の文字クリック→そのシーンへジャンプはかなり便利。
ですが、カットインが入る時に動作が重くなるのはどうかと。
スキップしている時もいちいち止まるので、少しストレスを感じました。
更に、同じセリフでも各ルートで独立していることが多く、既読なのにスキップできないといったことが多々ありました。
共通部分が多いシナリオとしては、大きなマイナス要素だったと思います。 |
<総合> |
78 |
萌えなのか燃えなのかシリアスなのか、よく分からない中途半端な作品。
全てを出そうとして消し合ってしまった感じです。
特にヒロインでかなり損していると思います。
キャラの素材自体はいいと思うので、シナリオでの見せ方に問題があるのかな〜と分析してみたり。
ましろルートが一番良かったと思いますが、プレイする際は注意です。
総決算という意味ではラストにプレイするべきなのかもしれませんが、それまで頑張れるかどうかはユーザーしだいです。
私はましろルートを最初にプレイしましたが、もし逆なら途中でギブしていたかもしれません。
マイナス要素が多く出た評価になりましたが、ヒロインとご都合主義に目を瞑ればそこそこいい出来だったと思います。(特にましろルートは)
(以下ネタバレ)
ツッコミ所は多くありましたが、美冬ルートはさすがにどうかと…。
散々引っ張っといてオチが偽造って。
後、主人公が諡知らないのもおかしいでしょう。
仮にも神社の息子なのに…。うーん。
(ネタバレおわり) |
<お気に入りキャラ> |
泉戸ましろ
結構きついヒロインばかりの中、彼女は個人的にかなり好きです。
一途で一生懸命、おっとりしているけど負けず嫌い。
修練中、キャラが変わってスパルタになるのも良かったです。
鳳凰の翻訳はかなりツボ。 |